ネズミが原因で火災になる確率は?仕組みと対策を徹底解説

ネズミが電気配線をかじり火花が散っている天井裏のイメージ画像 ネズミ駆除

「ネズミが火災の原因になるって本当?」と思っているあなたへ。

実は、ネズミによる火災は東京都内だけでも毎年12件ほど発生しており、決して他人事ではありません。

ネズミは歯が一生伸び続ける習性から、電気配線を手当たり次第にかじります。

その結果、漏電・ショートが起き、気づかないうちに天井裏や壁の中から火が広がることがあります。

しかも、ネズミが原因の火災は火災保険の対象外になるケースが多く、万一の場合は全額自己負担になる可能性も。

この記事では、ネズミが火災を引き起こす確率・仕組み・実際の事例・今すぐできる対策まで、まとめて解説します。

大切な家と家族を守るために、ぜひ最後まで読んでください。

ネズミが火災を起こす確率

ネズミが本当に火災の原因になるのか、実際のデータをもとに確認していきましょう。

東京都内のデータで見る実態

東京都保健医療局の資料によると、東京都内ではネズミが原因の火災が毎年12件ほど発生しています。

東京消防庁管内の年間火災件数は約4,000 ~ 7,000件であるため、判明しているだけで全体の約0.2%にあたります。

さらに、毎年全火災の約10%は原因不明とされており、その中にもネズミが関係するケースが含まれると考えられています。

原因不明の火災を加味すると、実態はこの数字をさらに上回る可能性があります。

参考:東京都保健医療局「ねずみが与える被害」

確率が低くても油断できない理由

「500件に1件なら自分には関係ない」と感じるかもしれませんが、そう簡単には言い切れません。

ネズミは一度住み着くと急速に繁殖し、天井裏や壁の中といった人目につかない場所で電気配線をかじり続けます。

火災が発生するまで異常に気づけないケースが多く、発覚したときにはすでに大規模な被害につながっていることもあります。

ネズミが家に侵入している可能性がある場合、火災リスクはゼロではないという認識を持つことが大切です。

ネズミが火災を引き起こす仕組み

ネズミが火災を起こすのは偶然ではなく、その習性が直接的な原因になっています。

歯が伸び続けるネズミの習性

ネズミの歯は一生伸び続けるため、常に何かをかじって歯の長さを調整しなければなりません。

特定のものを選んでかじるわけではなく、手当たり次第にかじる習性があります。

家の天井裏や壁の中に住み着いたネズミは、近くにある電気配線を格好のかじり対象にしてしまいます。

電気配線をかじって漏電する流れ

ネズミに電気配線をかじられると、ケーブルの絶縁被覆が剥がれて内部の導線が露出します。

露出した導線同士が接触したり、周囲の金属部分に触れることでショートが起き、火花が発生します。

天井裏や壁の中はホコリが溜まりやすく、発生した火花が積もったホコリに引火することで火災へと発展します。

糞尿・巣材が引き起こすトラッキング

ネズミによる火災の原因は、電気配線のかじりだけではありません。

コンセントや配線周辺にネズミの糞尿やホコリが溜まると、トラッキング現象が起きることがあります。

トラッキング現象とは、コンセントや配線の絶縁部分に汚れが蓄積し、電気が通り続けることで発火する現象です。

また、ネズミは巣を作るために紙・布・断熱材などの可燃物を集める習性があります。

これらの巣材がショートした火花の近くにあると、一気に燃え広がる危険があります。

天井裏・壁の中で発覚が遅れる危険性

ネズミは人目につかない天井裏・壁の中・床下を主な生活場所にしています。

そのため、電気配線がかじられていても外からは確認できず、異常に気づいたときにはすでに火災が発生している、というケースが少なくありません。

特に古い建物では配線が老朽化していることが多く、ネズミによるダメージが加わると火災リスクがさらに高まります。

実際に起きたネズミ火災の事例

ネズミによる火災は統計上の数字だけでなく、実際に各地で発生しています。

具体的な事例を見ていきましょう。

分電盤への侵入による火災事例

東京都内の9階建て複合ビル地下1階の飲食店で、深夜3時ごろに分電盤から出火する火災が発生しました。

自動火災報知設備の発報で気づいた警備員が確認したところ、分電盤内部の動力ブレーカーの結線部分にネズミの死骸が挟まり、火花が出ている状態でした。

分電盤の扉が完全に閉まっていなかったためにネズミが侵入し、高電圧部分に直接接触したことで短絡・発火に至ったものです。

このケースのように、扉のわずかな隙間からでもネズミは侵入します。

参考:消防防災博物館「動物が原因で出火した火災事例について」

宮城県で住宅十数軒が焼失した事例

2023年5月、宮城県栗原市で木造2階建て住宅から出火し、周囲の住宅や物置など十数軒が焼失する大規模火災が発生しました。

警察と消防が焼け跡を調査したところ、中身がむき出しになった電気配線が発見されました。

ネズミにかじられた電気配線から漏電し、出火した可能性があるとみられています。

住宅十数軒が焼失するという大きな被害につながった事例であり、ネズミ火災が決して他人事ではないことを示しています。

参考:khb東日本放送「ネズミが配線をかじって漏電し火事に ネズミ被害の対策を聞く」

ネズミ火災を防ぐための対策

ネズミによる火災は、適切な対策を講じることで未然に防ぐことができます。

今すぐ実践できる方法を確認しておきましょう。

電気配線を守る具体的な方法

最も直接的な対策は、電気配線をネズミにかじられないよう保護することです。

ホームセンターなどで購入できる防鼠テープを電気配線に巻きつけることで、ネズミが嫌がる成分によりかじりを防ぐことができます。

また、ネズミが嫌がる成分をケーブル自体に含ませた防鼠ケーブルへの交換も有効です。

新築やリフォームの際に導入しておくと、長期的な火災リスクの低減につながります。

既存のケーブルを防鼠ケーブルに交換する場合は、配線作業に危険が伴うため専門業者への依頼をおすすめします。

ネズミの侵入経路を塞ぐ方法

ネズミは体長に関わらず、約1.5cmの隙間があれば侵入できます。

壁や床の隙間、排水パイプ周り、通風口、換気扇周辺など、ネズミが侵入しやすい箇所を定期的に点検しましょう。

隙間が見つかった場合は、金網・金属たわし・パテなどで速やかに塞ぐことが重要です。

可燃物の整理と定期点検の習慣

ネズミは巣を作るために紙・布・断熱材などの可燃物を集める習性があります。

天井裏や押し入れに不用な紙類や布類を放置しないよう整理し、ネズミが巣を作りにくい環境を維持することが大切です。

また、定期的に電気配線の点検を行い、かじられた跡や絶縁被覆の損傷がないか確認する習慣をつけましょう。

配線の点検は専門知識が必要な場合もあるため、不安な場合は電気工事士や害獣駆除業者に相談することをおすすめします。

ネズミ火災と火災保険の関係

ネズミが原因の火災が発生した場合、火災保険が適用されるかどうかは多くの人が気になる点です。

事前に正しく理解しておきましょう。

保険が適用されないケースが多い理由

ネズミが原因で発生した火災は、多くの場合、火災保険の対象外となります。

火災保険は自然災害や予期せぬ事故による火災を補償するものであり、ネズミなどの害獣による被害は「未然に防ぐことができた被害」とみなされるためです。

つまり、日頃からネズミ対策を怠っていたことによる火災は、自己責任と判断される可能性が高いということです。

保険が適用されない場合、修繕費用や近隣への損害賠償などをすべて自己負担しなければならないケースもあります。

万一に備えて確認すべきポイント

火災保険の契約内容は保険会社や商品によって異なります。

加入している火災保険の約款を確認し、害獣による火災が免責事項に含まれているかどうかを事前に把握しておきましょう。

また、火災保険とは別に、害獣被害を補償する特約が付けられる場合もあります。

保険内容に不明点がある場合は、加入している保険会社に直接問い合わせることをおすすめします。

ネズミを根本から駆除する方法

火災リスクを根本から取り除くには、ネズミそのものを駆除することが最も重要です。

自分でできる方法と専門業者への依頼の目安を確認しておきましょう。

自分でできる駆除方法

ネズミの被害が軽度な場合は、市販のグッズを活用した自己駆除が有効です。

粘着シートはネズミの通り道に複数枚並べて設置することで捕獲できます。

ラットサイン(壁や床が黒く汚れている跡)がある場所に重点的に設置するのが効果的です。

毒餌(殺鼠剤)はネズミの通路や物陰に少量ずつ分散して置きます。

ネズミは警戒心が強いため、設置当日は食べないこともありますので数日間様子を見ましょう。

忌避剤としてはハッカ油・木酢液・唐辛子成分を含むスプレーなどが市販されており、ネズミが嫌がる環境を作るのに役立ちます。

*忌避剤:ネズミが嫌がるニオイを利用してネズミを寄せ付けにくくする薬剤

超音波発生装置も忌避効果が期待できますが、ハムスターなどの小動物を飼育している場合は使用を避けましょう。

専門業者に依頼すべき状況の目安

以下のような状況では、自己駆除の限界を超えている可能性が高く、専門業者への依頼をおすすめします。

1.天井裏や壁の中から走り回る音が毎晩聞こえる

2.粘着シートや毒餌を設置しても効果が出ない

3.糞尿の被害が広範囲に及んでいる

4.電気配線にかじられた跡が見つかった

専門業者はネズミの侵入経路を特定し、駆除から再発防止策まで一括で対応します。

特に電気配線にかじられた跡がある場合は火災リスクが高い状態であるため、早急に専門業者へ相談することを強くおすすめします。

まとめ

ネズミが火災を引き起こす確率は、東京都内のデータで毎年12件ほど、全火災の約0.2%と推計されています。

数字だけ見れば低く感じるかもしれませんが、ネズミが住み着いている家では火災リスクが常に存在することを忘れてはいけません。

ネズミによる火災の主な原因は、電気配線をかじることによる漏電・ショートです。

天井裏や壁の中で進行するため発覚が遅れやすく、宮城県の事例のように住宅十数軒が焼失する大規模火災につながるケースもあります。

また、ネズミが原因の火災は火災保険の対象外になることが多く、万一の場合は全額自己負担になるリスクもあります。

電気配線の保護・侵入経路の封鎖・可燃物の整理を日頃から実践し、被害が疑われる場合は早めに専門業者へ相談することがネズミ火災を防ぐ最善の方法です。

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